お洒落で自由な働き方が出来るWEBデザイナー。
Twitterなどを見てもみんなキラキラしていてポジティブに頑張っていて、月に〇〇万稼ぎました！みたいな発言もあって憧れの職業ですよね。
そんなWEBデザイナーの給料の実態はどうなのか？
WEBデザイナーを志して1年3ヶ月、WEBデザイナーとして働き出して半年の新米WEBデザイナーからみた現実をお伝えします！
結論「WEBデザイナーは稼ぐという観点ではたぶんコスパ最悪です。。」
今回もいきなり結論から入りますが、WEBデザイナーは全く稼げません。
求められるスキルや学習コストを加味した上で稼げる額を考えると、コンビニバイトの方がまだマシだと思います。
1年ほどWEBデザイナーとして仕事をしてきた私の感覚として、WEBデザイナーの時給の平均はおそらく大体1500円〜2000円くらいだと思います。
もちろんもっと高収入の人もいると思いますが、逆にもっと低い人もいます。
「そんな筈ない！それはレベルの低い人の話で技術が上がればもっと稼げるよ！」と思われる方。
クラウドワークスなどで実際の案件を見てみて下さい。
WEBサイトの構築だと、案件によって条件の幅が広過ぎて一般的な報酬が分かりにくいのでバナー作成案件で見ていきましょう。
例えばバナー作成のコンペ案件を見てみて下さい。コンペで1枚（2サイズ展開）で3300円とかです。
皆さんバナー1枚（2サイズ）何時間で作れるでしょうか？
私の感覚だと写真の選定、クライアントへのデザインの説明文書作成まで含めると上手くいっても2時間は掛かります。
つまり時給1650円。しかもコンペですので採用されるとは限らない。（むしろ採用されない可能性の方が高い）
更に製作するにはAdobeの契約（セールで買っても年間4万くらい）や電気代などの経費も必要です。クラウドソーシングの場合、更にクラウドソーシング業者に手数料を持っていかれます。すると実質の時給は最低時給を遥かに下回ります。実質1500円未満でしょう。
稼げないのはクラウドソーシングだから？
「クラウドソーシングが稼げないというのは知ってるよ！クラウドソーシングじゃなくて制作会社と直接契約を取れれば稼げるさ！」という方もいらっしゃるかと思います。
しかしよく考えてみてください。
クラウドソーシングで3300円でそこそこ良い感じのバナーが出来るとして、クラウドソーシングよりもうちはクオリティ高いですよ！という制作会社がバナー作成でいくら取れると思いますか？
1万円取れたら御の字です。クラウドソーシングの約3倍ですからだいぶ頑張ってます。
制作会社の利益や営業コストを考えるとデザイナーに払えるのは良くても50%の5千円。
2時間で作成出来れば1時間あたり2500円の売上ですが、前述の通りもろもろの経費がかかるので時給換算すると2000円くらいです。
時給2000円ならソコソコいい時給では？
「コンビニバイトの時給は1000円くらいだから2000円稼げれば結構良い方では？」と思われる方もいると思います。
しかし、そこそこのレベルのバナーを制作できるようになるまでにどのくらいの投資が必要でしょうか？ パソコン+adobeのソフトで約15万、勉強する書籍で1万、有料スクールなんて通ったらそれだけで何十万。。。
そして学習時間もかかります。デザインの勉強、adobeソフトの使い方の勉強。センスの良し悪しにもよるでしょうけど、これだけでも最低でも半年くらいはかかると思います。
更にWebサイトが作れるようになるにはコーディングやサーバ周りの知識も必要です。1年以上は必要になるでしょうし、全くのIT未経験者が独学するのはほぼ無理です。
それだけの投資をして時給2000円ですよ？ そしてそこまでたどり着ける人ですら少数。その前に挫折していく人たちがたくさんいます。
なぜWebデザイナーの給料は安いのか？
想像してみてください。
みなさんが自分のお店・会社を立ち上げようとしているとします。
資本金は多めに見ても300万くらいでしょう。
ビジネスをするにあたって自社のホームページが必要になります。
外部に委託するとしていくらまで出せますか？
資本金の約３割にあたる100万を使ってでも気合の入ったホームページ作ろう！とはなりませんよね？
頑張っても1割の30万くらい。
しかも、LPみたいなページでは集客できないので30ページくらいのWebサイトはほしいです。
つまり１ページあたり1万円くらいです。これはライティング、デザイン、コーディング、サーバ構築すべて込みです。
１ページ、ライティングからデザイン、コーディングまでやるとなると、まぁほぼ１日仕事でしょう。８時間でできたとして時給約1200円。ページによっては簡単なページもあるのでもう少し時給はあがりますが、やはり前述の時給の範囲を出ません。
制作会社でも１サイトだいたい１５０万から３００万くらいだと思います。
もちろん上場企業のような大手企業さんの案件であればもっと予算は多いです。しかし、当然ながらそんな案件は、美大も出ていないような弱小デザイナーには回ってきません。
お金を稼ぐためにWEBデザイナーを目指すのはやめたほうがよい
このように、Webデザイナーは割と多くの投資が必要な割に全く稼げない職業です。お金を稼ぎたいという理由でWEBデザイナーを目指すのは全くおすすめしません。
一方でWEBデザイナーには絶対になってはいけないのかというとそんなことはありません。WEBデザイナーの良いところももちろんあります。
- 働く場所に縛られない。
- 働く時間に縛られない。（週３のみ働くとかも実現しやすい）
- 服装が自由。（逆にデザイナーなんだからちょっとお洒落しないとプレッシャーはあるが。。）
- 仕事の成果が見えるのでやりがいは感じやすい。
代表的な良い点は上記の点だと思います。
なので、結婚していてパートナーの収入があるとか、私のように投資をしていてWebデザイナーとは別の収入があるなどの環境にあり、とにかく自由に働きたい（お金は安くても良い）という方にはおすすめの職業だと思います。
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